OOA - サークル登録システム

OOA - ケーススタディ - サークル登録システム

■ページ目次

ケーススタディ - サークル登録システム
- システムの概要
- 環境と手順
要件定義 - 設計
Java を使った実装

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■ケーススタディ - サークル登録システム

オブジェクト指向で分析・設計・実装する上で、簡単な例題をとおして、「こんな感じ」というのを体感します。

■システムの概要

スタッフが会員を登録して管理するシステムを作ります。つぎのような要件があります。なお、このシステムを使えるのは今のところスタッフです。
1. 会員を登録するときは、名前だけを用います。会員番号は、「MEnnnn」で、nnnn は連番です。登録できたら、採番した会員番号を表示します。
2. 会員の削除は、会員番号で行います。削除できたら、その旨のメッセージを表示します。
3. 会員の更新は、会員番号を基にして会員の詳細表示を行い、そこで会員の情報を修正します。
4. 会員番号で指定された会員の詳細情報を表示します。
5. すべての会員を、会員番号順に表示します。
6. このシステムを使うために、とくにログインを行う必要はありません。
7. なお、今回は、「会員の詳細情報の表示」、「会員の更新」の業務はシステムの対象外としてかまいません。

■環境と手順

今回は、モデリング・ツールに Jude、開発環境に Eclipse を使います。また、Web アプリケーション･サーバーとして Tomcat を使います。

今回の手順です。

要件定義
分析 / 設計
実装 / テスト
リファクタリング
Web アプリケーション化

工程要求定義分析設計
アーキテクチャー分析ユースケース分析アーキテクチャー設計ユースケース設計
成果物ユースケース・モデル(ユースケース図)、
用語集、
機能外要求ドメイン･モデル、
分析クラス･メカニズム対応表相互作用図(コラボレーション図)、
VOPC(ユースケースのクラス図) パターン、
レイヤー、
設計クラス･メカニズム対応表相互作用図(シーケンス図)、
クラス図

この表にかかれていない図は、必要な場合に適宜使っていきます。

工程	要求定義	分析	設計
アーキテクチャー分析	ユースケース分析	アーキテクチャー設計	ユースケース設計
成果物	ユースケース・モデル(ユースケース図)、用語集、機能外要求	ドメイン･モデル、分析クラス･メカニズム対応表	相互作用図(コラボレーション図)、 VOPC(ユースケースのクラス図)	パターン、レイヤー、設計クラス･メカニズム対応表	相互作用図(シーケンス図)、クラス図

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■要件定義 - 設計

つぎの手順で行います。
- 要件定義で、「ユースケース・モデル」(ユースケース図、ユースケース記述)を作成
- 分析で、ユースケースモデルをもとに、オブジェクトを分析し、「ドメイン･モデル」(クラス図)を作成
- ユースケースごとの相互作用図(今回は、シーケンス図)を作成
- 設計で、ユースケースを動かすためのクラス(コントロール)やアクターとのやり取りをするクラス(バウンダリー)、また、データを渡すためのクラスを作成(クラス図)

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■ユースケース・モデルの作成

つぎの手順で行います。
1. アクターとユースケースの抽出
2. ユースケース図の作成
3. ユースケース記述書の作成
4. 補足仕様書（機能外要求）の作成
5. 用語集の作成

アクター	ユースケース
スタッフ	会員を登録する
スタッフ	会員を変更する (*)
スタッフ	会員を削除する
スタッフ	会員情報を見る (*)
スタッフ	会員の一覧を見る

■ユースケース図の作成

図の作成については、"ユースケース図" を参考にしてください。

circleUsecase01

■ユースケース記述書の作成

ユースケースごとに｢ユースケース記述｣(ユースケース仕様)を作成します。

会員を登録する

□事前条件

  なし

□事後条件

  対象となる会員が登録されていること。

□基本フロー

  1. スタッフはメニューから会員登録を選択します。
  2. システムは名前の入力を促すメッセージを表示します。
  3. スタッフは名前を入力します。
  4. システムは会員番号を割り当て、登録します。(E1)(E2)
  5. システムは処理が正常に終了したというメッセージと、割り当てた会員番号を表示します。
  6. ユースケースを終了します。

□代替フロー

  なし

□例外フロー

  E1. 会員番号が割り当てられない場合
    1. システムは会員番号が割り当てられない旨のメッセージを表示します。
    2. ユースケースを終了します。

  E2. 会員が登録できなかった場合
    1. システムは会員が登録できなかった旨のメッセージを表示します。
    2. ユースケースを終了します。

□基本シナリオ

  1. スタッフはメニューから会員登録を選択します。
  2. システムは「お名前を入力してください」と表示します。
  3. スタッフは「田中太郎」と入力します。
  4. システムは会員番号「ME0004」を割り当て、登録します。
  5. システムは「処理が正常に終了しました」と、「会員番号: ME0004」を表示します。

会員を削除する

□事前条件

  対象となる会員が登録されていること。

□事後条件

  対象となる会員が削除されていること。

□基本フロー

  1. スタッフはメニューから会員削除を選択します。
  2. システムは会員番号の入力を促すメッセージを表示します。
  3. スタッフは会員番号を入力します。
  4. システムは会員を検索し、削除します。(E1)
  5. システムは処理が正常に終了したというメッセージを表示します。
  6. ユースケースを終了します。

□代替フロー

  なし

□例外フロー

  E1. 検索して取得できない場合
    1. 会員が存在しない旨のメッセージを表示します。
    2. ユースケースを終了します。


□基本シナリオ

  1. スタッフはメニューから会員削除を選択します。
  2. システムは「会員番号を入力してください」と表示します。
  3. スタッフは「ME0004」と入力します。
  4. システムは会員番号「ME0004」を検索し、削除します。
  5. システムは「処理が正常に終了しました」と表示します。


□例外シナリオ

  1. スタッフはメニューから会員削除を選択します。
  2. システムは「会員番号を入力してください」と表示します。
  3. スタッフは「ME0014」と入力します。
  4. システムは会員番号「ME0014」を検索しますが、取得できません。
  5. システムは「そのような番号の会員はおりません。」と表示します。

会員の一覧を見る

□事前条件

  なし

□事後条件

  すべての会員の情報が表示されていること。

□基本フロー

  1. スタッフはメニューから会員情報を選択します。
  2. システムは表示用のデータを準備します。
  3. システムは処理が正常に終了したというメッセージと、それぞれの会員の情報を表示します。(A1)
  4. ユースケースを終了します。


□代替フロー

  A1 会員がひとりも登録されていない場合
    1. システムはひとりも登録されていない旨のメッセージを表示します。
    2. ユースケースを終了します。


□例外フロー

  なし


□基本シナリオ

  1. スタッフはメニューから会員情報を選択します。
  2. システムは表示データを準備します。
  3. システムは「処理が正常に終了しました」と表示します。このとき、
     つぎの情報もあわせて表示します。
     会員番号 : 名前
     ME0001 : 丸野
     ME0002 : 佐藤

■補足仕様書（機能外要求）の作成

機能外要求を作成します。

機能外要求は、FURPS ともいいます。つぎの頭文字です。

Functionality: 機能性
Usability: ユーザビリティ(使いやすさ)
Reliability: 信頼性
Performance: 性能
Supportability: サポート可能性

1. 品質要件

1.1 ユーザー・インターフェース

UI は Web ブラウザーとし、フレームは使用しないこと。

1.2 可用性

このシステムは 8:00 - 24:00 まで利用可能とすること。

1.3 応答時間

全体の 80% のトランザクションが 1 分以内に完了すること。

1.4 エラー・ログ

システム・エラーはすべてエラー・ログへ記録すること。

2. 情報要件

2.1 セキュリティ

このシステムは PC にログインでき、このシステムを起動できるユーザーはすべて使うことができるようにすること。

3. 前提条件

．．．など

■用語集の作成

用語集を作ります。

用語意味
会員このシステムに登録される人。会員番号はシステムによって自動採番される。
名前会員の名前。
氏名「名前」と同義。
会員番号会員につけられた番号。形式は"MFnnnn"。nnnnは連番。
会員No 「会員番号」と同義。
会員コード「会員番号」と同義。
サークル会員が所属する団体。
スタッフ会員を管理する人。

用語	意味
会員	このシステムに登録される人。会員番号はシステムによって自動採番される。
名前	会員の名前。
氏名	「名前」と同義。
会員番号	会員につけられた番号。形式は"MFnnnn"。nnnnは連番。
会員No	「会員番号」と同義。
会員コード	「会員番号」と同義。
サークル	会員が所属する団体。
スタッフ	会員を管理する人。

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■オブジェクトの分析とドメイン･モデルの作成

問題領域(ドメイン)に関するオブジェクトを抽出して、そのリンクを図に表します。
1. 用語集やユースケースモデルの記述から名詞をひろい出す。この名詞が「オブジェクトの候補」になる。
2. この候補がオブジェクトかどうかを検討する
3. オブジェクトのとき、その属性を検討する
4. 他のオブジェクトとのリンクを検討する
図サークル･システムのオブジェクト図
オブジェクト図をもとにして、ドメイン･モデルを作ります。

図サークル･システムのドメイン･モデル
このドメイン･モデルでは、まだ操作は洗い出されていません。

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■画面の作成

アクターが人だった場合に、ユースケースとアクターの間のインターフェースは、ユーザー･インターフェースになります。

今回は、CUI ベースのアプリケーションとして作ります。

番号画面名内容遷移元
1 操作選択画面操作を選択するアプリケーションの起動直後 / 結果画面
2 会員登録画面登録したい会員名を入力する操作選択画面で「2」を入力
2.1 登録結果表示登録した会員の登録結果を表示する会員登録画面
3 会員削除画面削除したい会員番号を入力する操作選択画面で「3」を入力
3.1 削除結果表示削除した会員の削除結果を表示する会員削除画面
4 会員照会結果表示登録した会員リストの照会結果を表示する操作選択画面で「4」を入力

番号	画面名	内容	遷移元
1	操作選択画面	操作を選択する	アプリケーションの起動直後 / 結果画面
2	会員登録画面	登録したい会員名を入力する	操作選択画面で「2」を入力
2.1	登録結果表示	登録した会員の登録結果を表示する	会員登録画面
3	会員削除画面	削除したい会員番号を入力する	操作選択画面で「3」を入力
3.1	削除結果表示	削除した会員の削除結果を表示する	会員削除画面
4	会員照会結果表示	登録した会員リストの照会結果を表示する	操作選択画面で「4」を入力

circleScreen01
図画面遷移図

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■シーケンス図の作成

ユースケース記述をもとに、オブジェクトのメッセージのやりとりを洗い出します。
本来は、ユースケースを制御する「コントロール」と、アクターが人だった場合に、ユースケースとアクターの間のインターフェースをつなげる「バウンダリー」が出てきます。

ドメイン・モデルとシーケンス図をもとに、クラス図を作成します。

■分析

メッセージだけでなく、その引数、戻り値、それらのデータ型などを考えます。

■会員を登録する

circleAddMemberSeq111
図「会員を登録する」の基本フローのシーケンス図

circleAddMemberClass111
図「会員を登録する」のクラス図

□ クイズ
「会員を削除する」「会員を照会する」に対しても引数や戻り値を検討して、シーケンス図、クラス図として表現してください。

■設計

分析の相互作用図やクラス図に、設計のメカニズムを入れます。
それぞれのメッセージの引数や戻り値、データ型も洗練していきます。また、必要に応じて、インスタンス変数やクラス変数も導入します。
システムを起動したときのシーケンスを考えます。

分析クラス図を設計用にします。分析シーケンスとあわせて、名前もアルファベット表記になります。

■設計の洗練

さらに、洗練していきます。
ドメイン･モデルのときは属性しかなかったドメインのクラスに、シーケンス図からのメッセージを操作として定義します。

図クラス図

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■Java を使った実装

つぎについて実装を考えます。
- パッケージ宣言
- クラス宣言
- 属性宣言
- 操作宣言
- アクセス制御
- インスタンスの生成 / 消滅
- 継承
- 関連の実装
- メッセージパッシングの実装

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■クラス / 属性 / 操作宣言

上記の "MyClass" を Java で記述すると、つぎのようになります。


 public class MyClass {
     private int code;
     private String name = "";
     private static int counter;
     public static boolean create(String name) {
         ...
     }
     public abstract void execute();
 }

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■操作宣言

■メッセージの実装

シーケンス図のメッセージは、これを受け取ったオブジェクトの操作になります。

図. シーケンス図図. クラス図
上記の "Class0", "Class1" を Java で記述すると、つぎのようになります。

関連は、相手のクラスのインスタンス変数として宣言されることに注意してください(方向によっては宣言されない場合もあります)。

□ Class0


 public class Class0 {
     private Class1 class1;
     public void operation2() {
         ...
     }
 }

□ Class1


 public class Class1 {
     private Class0 class0;
     public void message0() {
         ...
     }
     public boolean message1() {
         ...
     }
 }

■多重度の実装

関連は、Java のインスタンス変数になります。多重度により、以下のように実装します。
- 1: インスタンス変数
- *: 配列またはコレクション・オブジェクトを使ったインスタンス変数

上記の "従業員", "部門" を Java で記述すると、つぎのようになります。

□"従業員"


 public class 従業員 {
     private 部門 所属部門;
 }

□"部門"


 public class 部門 {
     private 従業員[] 所属部員;  // または、private Collection<従業員> 所属部員;
 }

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■関連の実装

oodReration01
図関連の実装


 import java.util.Collection;
 
 public class A {
     private B b;            // 1対1の関連
     private Collection c;   // 1対多の関連
     private D d;            // 集約
     private E e;            // コンポジット集約
 
     public void funcA() {
         b.funcB();
     }
     
     // 1対1の関連では、そのオブジェクトはセッターで設定できる。
     public void setB(B b) {
         this.b = b;
     }
      
     // 1対多の関連では、セッターで、コレクションに追加する。
     public void setC(C c) {
         this.c.add(c);
     }
      
     // 集約の場合、そのオブジェクトはセッターで設定できる。（どんなタイミングで設定してもよい)
     public void setD(D d) {
         this.d = d;
     }
      
     // コンポジット集約の場合、そのオブジェクトはコンストラクターで設定する。
     public A(E e) {
         this.e = e;
     }
 }

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■例題

サークル登録システムを実装します。

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■スケルトン・コードの作成

Jude の [ツール]メニュー - [Java スケルトンコードの作成] を使って、作成します。

□ Member01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class Member01 {
  
     private String code;
      
     private String name;
      
     public Member01(String name) {
     }
      
     public String getCode() {
         return null;
     }
      
     public void setCode(String code) {
     }
      
     public String getName() {
         return null;
     }
      
     public void setName(String name) {
     }
      
 }

□ Circle01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.util.List;
 
 public class Circle01 {
  
     private List members;
      
     private static int currentNumber = 0;
      
     public Circle01() {
     }
      
     public Member01 add(Member01 member) {
         return null;
     }
      
     String createNewCode() {
         return null;
     }
      
     public Member01 remove(String code) {
         return null;
     }
      
     public List query() {
         return null;
     }
      
 }

□ AdditionUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class AdditionUI {
  
     private AdditionCtrl additionCtrl;
      
     public AdditionUI(Circle01 circle) {
     }
      
     public String displayAdd() {
         return null;
     }
      
     public void setName(String name) {
     }
      
     public void displayMember(Member01 member) {
     }
      
 }

□ AdditionCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class AdditionCtrl {
  
     private Circle01 circle01;
      
     public AdditionCtrl(Circle01 circle01) {
     }
      
     public Member01 add(String name) {
         return null;
     }
      
 }

□ RemoveUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class RemoveUI {
  
     private RemoveCtrl removeCtrl;
      
     public void selectRemove() {
     }
      
     public void displayRemove() {
     }
      
     public void displayMember(Member01 member) {
     }
      
     public void setCode(String code) {
     }
 }

□ RemoveCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class RemoveCtrl {
  
     private Circle01 circle01;
      
     public Member01 remove(String code) {
         return null;
     }
      
 }

□ QueryUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.util.List;
 
 public class QueryUI {
  
     private QueryCtrl queryCtrl;
      
     public void selectQuery() {
     }
      
     public void displayMembers(List members) {
     }
      
 }

□ QueryCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.util.List;
 
 public class QueryCtrl {
  
     private Circle01 circle01;
      
     public List query() {
         return null;
     }
      
 }

□ CircleMain01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class CircleMain01 {
  
     public static void main(String[] args) {
     }
      
 }

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■ソース･コード

□ Member01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class Member01 {
     private String code;
     private String name;
      
     /**
      *名前をもとに会員オブジェクトを生成する。
      */
     public Member01(String name) {
         this.code = null;
         this.name = name;
     }
 
     /**
      * @return code
      */
     public String getCode() {
         return code;
     }
 
     /**
      * @param code 設定する code
      */
     public void setCode(String code) {
         this.code = code;
     }
 
     /**
      * @return name
      */
     public String getName() {
         return name;
     }
 
     /**
      * @param name 設定する name
      */
     public void setName(String name) {
         this.name = name;
     }
      
 }

□ Circle01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.text.DecimalFormat;
 import java.util.ArrayList;
 import java.util.Iterator;
 import java.util.List;
 
 public class Circle01 {
  
     private List members;
     private static int currentNumber = 0;
     private DecimalFormat format = new DecimalFormat("0000");
 
     /**
      * @param members
      */
     public Circle01() {
         this.members = new ArrayList();
     }
 
     /**
      *会員オブジェクトを追加する。
      */
     public Member01 add(Member01 member) {
         member.setCode(createNewCode());
         members.add(member);
         return member;
     }
      
     private String createNewCode() {
         return "ME" + format.format(++currentNumber);
     }
 
     public Member01 remove(String code) {
         for (Iterator iter = members.iterator(); iter.hasNext();) {
             Member01 member = (Member01) iter.next();
             if (member.getCode().equals(code)) {
                 iter.remove();
                 return member;
             }
         }
         return null;
     }
      
     public List query() {
         return members;
     }
      
 }

□ AdditionUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.io.BufferedReader;
 import java.io.IOException;
 import java.io.InputStreamReader;
 
 public class AdditionUI {
  
     private AdditionCtrl additionCtrl;
      
     /**
      * @param circle
      */
     public AdditionUI(Circle01 circle) {
         additionCtrl = new AdditionCtrl(circle);
     }
 
     public String displayAdd() {
         System.out.print("名前を入力してください。==> ");
         BufferedReader in = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in));
         try {
             return in.readLine();
         } catch (IOException e) {
             e.printStackTrace();
         }
         return null;
     }
      
 
     public void addMember(String name) {
         displayMember(additionCtrl.add(name));
     }
      
     /**
      *会員の情報を表示する。
      *
      */
     public void displayMember(Member01 member) {
         System.out.print("会員番号 " + member.getCode());
         System.out.print(", 名前 " + member.getName());
         System.out.println(" を登録しました。");
     }
      
 }

□ AdditionCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class AdditionCtrl {
     private Circle01 circle01;
      
     /**
      * @param circle01
      */
     public AdditionCtrl(Circle01 circle01) {
         this.circle01 = circle01;
     }
 
     /**
      *会員を生成して、登録した会員オブジェクトを返す。
      */
     public Member01 add(String name) {
         Member01 member = new Member01(name);
         member = circle01.add(member);
         return member;
     }
 }

□ RemoveUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.io.BufferedReader;
 import java.io.IOException;
 import java.io.InputStreamReader;
 
 public class RemoveUI {
  
     private RemoveCtrl removeCtrl;
      
     /**
      * @param circle
      */
     public RemoveUI(Circle01 circle) {
         removeCtrl = new RemoveCtrl(circle);
     }
 
     public String displayRemove() {
         System.out.print("番号を入力してください。==> ");
         BufferedReader in = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in));
         try {
             return in.readLine();
         } catch (IOException e) {
             e.printStackTrace();
         }
         return null;
 
     }
      
     public void displayMember(Member01 member) {
         if (member == null) {
             System.out.println("削除できませんでした。");
             return;
         }
         System.out.print("会員番号 " + member.getCode());
         System.out.print(", 名前 " + member.getName());
         System.out.println(" を削除しました。");
     }
      
     public void removeMember(String code) {
         displayMember(removeCtrl.remove(code));
     }
      
 }

□ RemoveCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 public class RemoveCtrl {
  
     private Circle01 circle;
      
     public RemoveCtrl(Circle01 circle) {
         this.circle = circle;
     }
 
     public Member01 remove(String code) {
         return circle.remove(code);
     }
      
 }

□ QueryUI.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.util.Iterator;
 import java.util.List;
 
 public class QueryUI {
  
     private QueryCtrl queryCtrl;
      
     /**
      * @param circle
      */
     public QueryUI(Circle01 circle) {
         queryCtrl = new QueryCtrl(circle);
     }
 
 
     public void selectQuery() {
         displayMembers(queryCtrl.query());
     }
      
     public void displayMembers(List members) {
         System.out.println("会員番号 : 名前");
         for (Iterator iter = members.iterator(); iter.hasNext();) {
             Member01 member = (Member01) iter.next();
             System.out.println(member.getCode() + " : " + member.getName());
         }
         System.out.println();
     }
 
 
     public void displayMembers() {
         displayMembers(queryCtrl.query());
     }
      
 }

□ QueryCtrl.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.util.List;
 
 public class QueryCtrl {
  
     private Circle01 circle;
      
     public QueryCtrl(Circle01 circle) {
         this.circle = circle;
         
     }
 
     public List query() {
 
         return circle.query();
     }
      
 }

□ CircleMain01.java


 package jp.marunomaruno.circlesystem;
 
 import java.io.BufferedReader;
 import java.io.IOException;
 import java.io.InputStreamReader;
 
 public class CircleMain01 {
 
     /**
      * @param args
      */
     public static void main(String[] args) {
         Circle01 circle = new Circle01();
         AdditionUI additionUI = new AdditionUI(circle);
         RemoveUI removeUI = new RemoveUI(circle);
         QueryUI queryUI = new QueryUI(circle);
         int optionNumber;
             while ((optionNumber = read()) != -1) {
                 switch (optionNumber) {
                 case '1':
                     return;
                 case '2':
                     String name = additionUI.displayAdd();
                     additionUI.addMember(name);
                     break;
                 case '3':
                     String code = removeUI.displayRemove();
                     removeUI.removeMember(code);
                     break;
                 case '4':
                     queryUI.displayMembers();
                     break;
                 default:
                 }
             }
         
     }
 
     private static int read() {
         BufferedReader in = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in));
         System.out.println("番号を選択してください。");
         System.out.println("  1: 終了");
         System.out.println("  2: 追加");
         System.out.println("  3: 削除");
         System.out.println("  4: 照会");
         System.out.print(" ==> ");
 
         try {
             return in.read();
         } catch (IOException e) {
             e.printStackTrace();
         }
         return -1;
     }
 
 }

□ 実行結果

番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 2
名前を入力してください。==> 丸野
会員番号 ME0001, 名前 丸野 を登録しました。
番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 4
会員番号 : 名前
ME0001 : 丸野

番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 2
名前を入力してください。==> 鈴木
会員番号 ME0002, 名前 鈴木 を登録しました。
番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 4
会員番号 : 名前
ME0001 : 丸野
ME0002 : 鈴木

番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 3
番号を入力してください。==> ME0001
会員番号 ME0001, 名前 丸野 を削除しました。
番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 4
会員番号 : 名前
ME0002 : 鈴木

番号を選択してください。
  1: 終了
  2: 追加
  3: 削除
  4: 照会
 ==> 1

Top


図. シーケンス図	図. クラス図

OOA - ケーススタディ - サークル登録システム

■ページ目次

■ケーススタディ - サークル登録システム

■システムの概要

■環境と手順

■要件定義 - 設計

■ユースケース・モデルの作成

■アクターとユースケースの抽出

■ユースケース図の作成

■ユースケース記述書の作成

■補足仕様書（機能外要求）の作成

■用語集の作成

■オブジェクトの分析とドメイン･モデルの作成

■画面の作成

■シーケンス図の作成

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■起動シーケンス

■設計クラス図

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■会員を照会する

■設計の洗練

■Java を使った実装

■クラス / 属性 / 操作 宣言

■操作宣言

■メッセージの実装

■多重度の実装

■関連の実装

■例題

■スケルトン・コードの作成

■ソース･コード

■クラス / 属性 / 操作宣言