Java - New I/O

■ページ目次

New I/O
API
バッファー
Buffer クラスのメソッド
バッファーへのアクセス
チャネル
FileChannel クラスのメソッド
ストリームからのチャネル獲得
例題
実習

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■New I/O

v1.4 で導入された New I/O (NIO) API は、バッファ管理、スケーラブルなネットワークとファイル入出力、文字セットのサポート、および正規表現マッチングの分野で新しい機能を提供し、パフォーマンスを向上させています。
NIO API は、java.io パッケージの入出力機能を補足するものです。
NIO API には、次の機能が含まれています。
- 基本データ型のデータ用のバッファー
- 文字セットのエンコーダーおよびデコーダー
- Perl スタイルの正規表現に基づくパターン・マッチング機能
- チャネル (新しいプリミティブ入出力の抽象化)
- ロックとメモリ・マッピングをサポートするファイル・インターフェース
- スケーラブルなサーバーに出力するための、多重化された非ブロック入出力機能

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■API

パッケージ

パッケージ	説明
java.nio	バッファー。NIO API 全体で使用される
java.nio.channels	チャネルとセレクター
java.nio.charset	文字エンコーディング
java.nio.channels.spi	チャネルのためのサービス・プロバイダー・クラス
java.nio.charset.spi	文字セットのためのサービス・プロバイダー・クラス
java.util.regex	正規表現で指定されたパターンに対して文字シーケンスをマッチングするためのクラス

インターフェース

インターフェース	説明
java.lang.CharSequence	java.util.regex パッケージのメソッドに引数として渡せるオブジェクトによって実装されるインターフェース。 String、StringBuffer、および java.nio.CharBuffer クラスがこのインターフェースを実装する

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■バッファー

boolean 型以外の基本データ型データのコンテナー(配列のようなもの)です。
バッファーでは、JVM の記憶領域外のメモリーに直接アクセスできるなど、通常の配列よりも高機能です。

バッファーは、boolean 型以外の基本データ型要素のリニアで有限のシーケンスです。コンテンツのほかに、容量、リミット、位置という必須プロパティがあります。

プロパティ名説明初期状態
capacity 「容量」は、そのバッファに含まれる要素数によって決定されます。容量の値は固定で、必ず正の値になります。 limit と同じ
limit 「リミット」は、読み込みまたは書き込みを行なってはならない最初の要素のインデックスです。容量以下の正の値になります。 capacity と同じ
position 「位置」は、次に読み込みまたは書き込みを行う要素のインデックスです。リミット以下の正の値になります。 0

boolean 型以外の基本データ型には、このクラスのサブクラスがひとつずつ割り当てられています。

プロパティ名	説明	初期状態
capacity	「容量」は、そのバッファに含まれる要素数によって決定されます。容量の値は固定で、必ず正の値になります。	limit と同じ
limit	「リミット」は、読み込みまたは書き込みを行なってはならない最初の要素のインデックスです。容量以下の正の値になります。	capacity と同じ
position	「位置」は、次に読み込みまたは書き込みを行う要素のインデックスです。リミット以下の正の値になります。	0

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■Buffer クラスのメソッド

おもなメソッド
- int capacity()
- Buffer clear()
- Buffer flip()
- int limit()
- Buffer mark()
- int position()
- Buffer position(int newPosition)
- Buffer rewind()

flip() メソッド

  position = p >= 0, limit = capacity = n >= position

                     ↓

  position = 0, limit = p, capacity = n

rewind() メソッド

  position = p >= 0, limit = capacity = n >= position

                     ↓

  position = 0, limit = capacity = n >= p

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■バッファーへのアクセス

バッファーにアクセスするには、get() メソッドと、put() メソッドを使用します。
これらのメソッドは、Buffer クラスではなく、そのサブクラスで定義されています。
ByteBuffer クラスのおもなメソッド
- static ByteBuffer allocate(int capacity)
- abstract byte get()
- ByteBuffer get(byte[] dst)
- abstract byte get(int index)
- abstract ByteBuffer put(byte b)
- ByteBuffer put(byte[] src)
- ByteBuffer put(ByteBuffer src)
- abstract ByteBuffer put(int index, byte b)

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■チャネル

「チャネル」は、エンティティ (ハードウェアデバイス、ファイル、ネットワーク・ソケットなど) へのオープン接続、または 1 個以上の入出力操作 (読み込み、書き込みなど) を実行できるプログラムコンポーネントを表します。
チャネルを使用すると、ストリームのみを使用した入出力よりも高速で効率のよいアクセスが可能になります。
Channel インタフェースの指定どおり、チャネルはオープンかクローズになります。どちらの状態のチャネルも、「非同期クローズ可能」かつ「割り込み可能」です。

Channel 入出力操作が行われる場所 
  ReadableByteChannel バッファへの読み込みを行う 
    ScatteringByteChannel   バッファシーケンスへの読み込みを行う 
  WritableByteChannel バッファからの書き出しを行う 
    GatheringByteChannel バッファシーケンスからの書き出しを行う 
  ByteChannel バッファへの読み込み、バッファからの書き出しを行う 
Channel チャネルとストリームの相互運用のためのユーティリティメソッド

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■FileChannel クラスのメソッド

おもなメソッド
- abstract int read(ByteBuffer dst)
- abstract int read(ByteBuffer dst, long position)
- abstract int write(ByteBuffer src)
- abstract int write(ByteBuffer src, long position)
- abstract long transferFrom(ReadableByteChannel src, long position, long count)
- abstract long transferTo(long position, long count, WritableByteChannel target)

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■ストリームからのチャネル獲得

FileInputStream / FileOutputStream クラスのメソッド
- FileChannel getChannel()

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■例題

バッファーを利用してファイルをコピーするアプリケーション "NewIO01.java"を作成し、実行してください。コピー元ファイル名、コピー先ファイル名は、コマンドラインから指定します。


 import java.io.*;
 import java.nio.*;
 import java.nio.channels.*;
 
 public class NewIO01 {
     public static void main(String[] args) {
         File f = null;
         ByteBuffer bb = null;
         FileChannel fci = null;
         FileChannel fco = null;
 
         try {
             f = new File(args[0]);
             fci = new FileInputStream(f).getChannel();
             fco = new FileOutputStream(args[1]).getChannel();
             
             bb = ByteBuffer.allocate((int)f.length());  // 入力ファイルの大きさ分のバッファの割り当て
             printProperty(bb, "割当て後");
 
             fci.read(bb);                               // 入力
             printProperty(bb, "入力後");
 
             bb.flip();                                  // フリップ
             printProperty(bb, "フリップ後");
 
             fco.write(bb);                              // 出力
             printProperty(bb, "出力後");
 
             fco.close();
             fci.close();
 
         } catch (Exception e) {
             e.printStackTrace();
         }
     }
     private static void printProperty(ByteBuffer bb, String msg) {
             System.out.println("* " + msg);
             System.out.print("  position = " + bb.position());
             System.out.print("  limit = " + bb.limit());
             System.out.print("  capacity = " + bb.capacity());
             System.out.println();
     }
 }

□ 実行結果

$ java NewIO01 NewIO01.java NewIO01.java.txt
* 割当て後
  position = 0  limit = 1406  capacity = 1406
* 入力後
  position = 1406  limit = 1406  capacity = 1406
* フリップ後
  position = 0  limit = 1406  capacity = 1406
* 出力後
  position = 1406  limit = 1406  capacity = 1406

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■実習

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